参考:免疫異常

★ この項目は詳しく書くと専門的になって難解になり、簡単に書くと誤解釈される恐れがありますが、敢えて記載しました。
★ 参考までに、これに関してはTV、ユーチューブや映画のアニメで「働く細胞」と言うのがあります。
わかりやすく、なかなか面白いと思います。一度ご覧ください。

免疫不全 IMMUNODEFICIENCY

  • 免疫細胞(主としてリンパ球)の減少および活性が低下した状態で免疫が働かなること。
  • リンパ球の減少は簡単な検査(血球検査)でわかります。
  • 犬・猫ではリンパ球が持続して減少していることが免疫不全の判断材料となります。
  • また獣医学ではまだこの分野の専門家が少ないため、現在はこれ以上の検査は行われていません。
  • 原発性と後天性に分類されるが原発性は動物では治療の対象外。
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後天性免疫不全に陥る事項

がん

究極の免疫不全を起こす病気と言われている。

高齢~老齢

老化による免疫細胞の再生の低下と活性の低下。

糖尿病

免疫細胞の代謝異常をおこす。

ストレス

白血球像がストレスパターンと言われる特有のパターンになる。

感染

  • 感染:ウィルス疾患。(代表的なものが人エイズ)
  • 猫:猫エイズ、猫白血病ウィルス感染症など。
  • 犬:ジステンパー

腎疾患や蛋白漏出性腸症

抗体の漏出。

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免疫抑制を起こす薬物

1.副腎皮質ホルモン(ステロイド)

  • 皮膚炎の痒みを抑えるためや自己免疫疾患等で使用される薬。
  • 白血球像はステロイドパターンと言われる独特の状態になる。

2.免疫抑制剤

  • 皮膚炎の痒みを抑えるためや自己免疫疾患等で使用される薬。
  • 免疫亢進時(自己免疫疾患等)に使用する副腎皮質ホルモンは高用量で長期間の使用は不可能なため、その代替え療法として免疫抑制剤を使用する。

抗がん剤

強い免疫不全を起こす薬物。

放射線療法

  • 免疫不全に陥ると、普通では感染しにくい病原体にも簡単に感染してしまい、抗菌剤や抗ウィルス薬だけでは充分効かなくなり、全身に菌やウィルスが蔓延して死亡する。
  • 特に多剤耐性菌の感染は難物で、現在、人も動物も世界的な大問題になっています(G7の議題にものぼっています)。

免疫亢進 IMMUNE ENHANCEMENT

  • 免疫系が病的に異常に亢進した状態。
  • 過剰な免疫反応が起こる(アレルギー、自己免疫疾患等)。
  • 本来なら自己の細胞は異物(敵)として認識しないので攻撃しませんが、自分の細胞を攻撃してしまう状態(自己免疫疾患がその代表)。
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