胸部の病気
心臓 HEART
僧帽弁閉鎖不全症
(重要度:★★★)
- 高齢になると、歯石が付きその菌や毒素、また長年の使い痛み(?)等が原因で、弁が分厚く“いびつ”になり、心臓の収縮時に血液の逆流を防ぐことが出来なくなる病気です。
- 高齢での発症は「年のせい」と見過ごされてしまう。
- マルチーズやキャバリアでは1歳ぐらいで発症するのがあります。
- 初期は無症状ですが、少し病状が進行すれば運動時や興奮時に頑固な咳が出ます。
- さらに進行すれば、運動(散歩)を嫌がる、すぐに疲れる、舌の色が悪くなる、安静時でも呼吸が速い等の症状がでる。
- 人では人工弁での置換手術を行いますが、犬では内科的な治療となります。
心筋症
- 現在6種類に分類されている。
- 犬より猫に多い病気で難治性が多く短命に終わる。
フィラリア症
(重要度:★)
- 蚊に咬まれて右心室・肺動脈にソーメン様の虫が寄生する病気です。
- 犬はもちろん、猫もなります。予防が大切です。
肺 LUNG
- 呼吸器疾患の主症状は咳、呼吸が早くなる等の症状。進行すれば呼吸困難を起こします。
気管支炎
空中の病原体の吸引による感染かアレルギーが原因で、炎症の主要部分が気管支にあるもの。
気管支肺炎
細気管支と肺胞の両方の炎症を伴ったもの。
肺炎
病原体が気管支を通過して肺胞にまで到達して起こる場合とアレルギーでおこる場合。
誤嚥性肺炎
(重要度:★)
- 食べ物や唾液などが誤って気道内に入って発症する肺炎。
- 高齢になると睡眠時に“よだれ”と一緒に、口腔の常在菌や歯石の菌を吸引(誤嚥)し発症する。これを繰り返すことで治りにくい。
間質性肺炎
(重要度:★★)
- 間質(肺胞・気管支・血管以外の場所)が侵される肺炎。
- 最近、徐々にわかってきた病気です。
- いろんな原因で増えてきているので、まだ原因不明のものも多い。
- かなりやっかいで、難治性が多い。
肺水腫
(重要度:★★)
- 心不全の末期や感電で起こる。
- 咳をしたり、広範囲に及ぶと強い呼吸困難を起こし、酸欠のため高率で死亡する。(救急疾患)